第12回 チョットのひとことが元気の源

群馬県利根郡昭和村立南小学校(給食センター) 栄養教諭・松本ふさ江さん

学校栄養士として町に採用され、今日まで学校給食に携わり、美味しいもので身も心も元気にできる「良い仕事」に出会えたことに感謝です。
勤務を始めた当初に比べ、国民の「食の事情」も大きく変わりました。しかし学校給食は一貫して「子どもの健康を守り、生涯にわたる健康づくり」を掲げ、あの手この手の試行錯誤で今日まで突き進んできました。
人に伝えそれを実践につなげることの難しさに、挫折を味わう場面も多かったように思いますが、「大嫌いだったけど食べられるんだよ。見ててね」などと可愛い低学年の子どもたち。「先生に言われたことを実行してたら、普通に食べてるし」とちょっぴり照れながら教えてくれる中学生。「なるべく家族みんなで食事が出来る工夫をしています。大変だけど続けています。家族の者の様子が少し変わりました」などホッとする言葉に支えられ、しぼみかけた心をリセットしながら日々奮闘です。

給食指導の転換期を経て

昭和49年県費負担職員として、先生方と同じように職員室に机をいただいたものの、共同調理場勤務の私は、せっかくの机も職員会議の時に使う程度で職員室のお客様のようでした。昭和55年頃からどうにか訪問計画が示せるようになり、年間の指導として定着させてきました。時々単発の特別活動でT・Tで授業をさせてもらうのが精一杯でした。
時がたち、各県の配置に開きはあるものの、全ての県で栄養教諭が活躍できるようになりました。国民の「食」への関心も高まりを見せています。国民の生涯にわたる健康を築くために、栄養教諭たちがこの機を追い風に、あらゆる取り組みを展開していますが、その内容に格差があるのも否めません。
栄養教諭は管理と指導を合わせて行うために、両面をバランス良く整備しなければ持っている力を発揮することが出来ません。それらの条件整備にも差が見られます。しかしその条件が整うのを待つ余裕はありません。栄養教諭・栄養職員自らが整備しなければなりません。

美味しい給食が教科書です

私の地域では9名の栄養士が、共同で指導用資料作りや美味しい給食づくりのための献立検討会を開き、助け合いながら作業を進めています。指導計画内容、指導方法などを教え合い、それを各自の市町村に持ち帰り、さらに学校側と詰めていきます。私のような退職に近い者から初任者までが一つのグループで、それぞれの持ち味を発揮しています。
私たちが使う教科書は日々口にする給食です。美味しい給食が教材です。粗末な粗雑な教科書を使うわけにはいきません。

思いを一つにみんなで力を合わせて!

数年前ある校長先生が「栄養士さん、美味しいものを作って、数もきちんとしてくれればそれだけでいいですよ。学校は全員が指導のプロですから」と。この言葉は、何を意味するものであるか?私たちはしっかり心に刻み、さすが「栄養教諭」と職員室の先生方に絶賛されるよう、管理と指導に研鑽を積んで行きたいですね。1人の力は小さいけれど、まとまると大きな力になります。今日もアンケート集計に若い力が大活躍です。23年度に向けた良い資料が出来るはずです。

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