第18回 小中一貫の食に関する指導で学びと育ちをつなぐ

静岡県浜松市立引佐南部中学校 栄養教諭・池島千恵子さん

浜松市は平成17年に近隣の市町と合併して政令指定都市となり、学校給食も各市町のよさを生かし、単独校方式と給食センター方式の両方を行っています。私は昨年度、栄養教諭となり、今まで勤めていた単独校方式の学校から、給食センター方式の学校へと異動しました。2中学校、5小学校、5幼稚園の子どもたちのために給食管理、食育に取り組んでいます。

給食センターと学校とを結ぶ食育活動

長く単独校に勤めていた私にとって、給食センター勤務は大変ギャップがありました。最初に各学校を訪問したところ、学校からは「おいしい給食を提供してください」の一言と、子どもたちからは「からあげや揚げパンが食べたい」と献立の要望がありました。食育活動をどこから実践していこうかと考えていた私にとって、給食センターと学校との距離を感じました。
献立の意図が伝わらなかったり、子どもたちの様子を分からず作ったりするのではないかとも思いました。そこで、食育は食べる側と作る側が理解し合い満足できる給食の充実からと考え、ここから食育を始めようと思いました。
給食時に全ての学級を訪問し、その日の給食の事やマナー指導をするようにしたり、教師用に一口指導資料や放送資料を提供したりしています。自校である中学校では、全校一斉のランチルーム給食であるため、子どもたちにていねいな声かけを続けるようにしました。

給食主任と連携をとって食育活動

浜松市は教育研究会という組織をもち、栄養部と給食主任の部はいつも相談し連携して食育を進めています。栄養教諭でなくても、ほとんどの栄養職員が校内で給食主任と連携をとり授業参画をしています。ここ数年取り組んでいることは、9年間の学びと育ちをつなぐ小中一貫の食に関する指導です。その推進のために計画を作成し、実践指導を充実しています。
栄養職員が所属しない学校には、給食主任を通じて指導訪問をしたり、教材提供したりしています。市内の子どもたちが等しく食に関する指導を受け、健やかな体を育み、豊かな心を土台に「夢と希望をもって学び続ける『世界にはばたく市民』」となるよう、市全体で食育に取り組んでいます。

より一層の資質向上を

静岡県は平成20年度に栄養教諭の配置が始まり、ようやく県内職員の10%配置となりました。他県に比べて遅れていますが、どの栄養職員も今すぐ栄養教諭になってもいいと思えるぐらい、栄養教諭の職務内容に沿った活動をしています。
私は実際に栄養教諭になってみて、子どもたちに接するときの重みを栄養職員時代より感じています。もっと勉強し、資質向上をしなければと思う日々です。今後も多くの人々と協力し、子どもたちへ生きた食育活動ができるよう精進していきたいと思います。

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