第34回 「将来の健康な大人」を育てる第一歩

大分県大分市立明野西小学校 栄養教諭・佐藤啓子

栄養教諭制度が出来て8年になりました。「食育」という言葉もあちこちで聞かれるようになり、その大切さは広まってきました。私も栄養教諭になって今の学校に着任し、5年目となりました。

緊張でいっぱいだった時期も

1・2年目は、いつも頭の中は食育授業の指導案のことばかり。帰宅途中の車の中でも、指導の細案をあれこれ考えて「いつの間にか自宅に到着!」ということもありました。また授業で、T・Tの自分の出番がくるころには、「あー、こなければいいな。逃げ出したいな~」と思うこともありました。
しかし最近は、食育授業での子どもたちの真剣な顔、「なるほど!」という感動の顔を見ることが楽しく思えるようになりました。まだまだ緊張はしますが、やっと私自身「この授業での児童の感動や思いを実践に結びつけるようにするんだ!」という強い気持ちで授業が出来るようになりました。

悩んだ授業が子どもの心に届いた

授業内容の合言葉「まごわやさしい」、「元気号をはしらせよう!」など、私の顔を見ると、いつも唱えるように言ってくる児童達。今ではその笑顔を見るたびに、「そうそう、忘れないで守ってね」と心の中で呼びかけています。そして、研究指定を受けて先生方とともに悩み考えた授業は、今でも子どもたちを驚かせ、真剣にさせ、食の大切さを実感させていると感じています。少しでも子どもたちの心に残り、実践が続いてくれることを期待しています。

継続できる体制づくりを

児童・生徒の発達段階や、教科の学習との関連を考えてつくる、学校で行う食育の授業こそ、他のどの食育よりも児童・生徒の心に残り、自己の変容を促すことにつながると信じています。そのために栄養教諭である我々が、日々の努力を怠らず教職員と協力して続けていくこと、そして保護者や地域の方を巻き込んでいくことが大事だと感じています。
だからこそ仲間を増やして、どの学校でも必要な時に食育が出来る体制づくりをしていかなければと思います。

毎日の活動を一歩ずつ

県内の組織としては、大分県学校栄養士研究会があり、給食内容の向上、食育の発展、そして我われの資質向上のために活動をしています。児童・生徒を対象に5年に1回の食事調査を行い、その結果から朝ご飯摂取率向上の取り組みをしたり、県給食会と連携して、給食への地場産物の活用等のアピールとして「給食フェアー」を催したりしています。また年5~6回、土曜日に講演会や自主研修会を持ち、授業技術の向上を目指して取り組んでいます。
全国また県内の栄養士の組織で、栄養教諭・学校栄養職員が連携を深めて情報を共有し、資質の向上を図り、活動していくことが「将来の健康な大人」を育てる第一歩だと考えています。これからも引き続き、子どもたちの顔を思い浮かべながら毎日歩いていきたいと思います。

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