第36回 学校給食の理想を追い求めて

青森県五戸町立五戸小学校(給食センター) 栄養教諭・上野留美子

新採用はへき地の中学校でした。寄宿舎があるため、1日3食の献立づくり!前任者の献立を参考にしながらの苦悩の毎日でした。それでも順調に過ごせたのは、調理員さん方のおかげだと思っています。3年間ではありましたが、部活動やクラブ活動の担当になることで、教職員や保護者そして調理員さん方や地域の方々とのコミュニケーションの取り方など、いろいろな事を吸収することができました。

理想の学校給食は「家庭の食事」

そこでの食事作りは、家庭の食事と同じ。たとえば「今日はおにぎり」というとゆで卵に種をつくって丸めて「スコッチエッグ」にしたり、アルミ箔に魚の切り身とみそ、その他の具材をのせてふたをし、焼き機で蒸し焼きに。ごはんもいろいろバリエーションを考え、和食中心の健康的な食事でした。
今考えると栄養士としての第一歩は、「理想の学校給食」の実践でした。

食事環境や衛生管理に力を入れながら

その後センター勤務になり、転勤2回目の8年目!どうしても子どもたちの笑顔を見たくて、所属校の新1年生の給食指導に入らせていただきました。
給食担当者会議等での意見交換では、学校からの要望を聞き、できることから改善しました。食器具(お盆、お椀)の材質や大きさ、ステンレスの1枚皿をメラミンの仕切り皿に改善。また衛生管理研究会もいち早く実施し、施設設備の充実を図るため、計画的に予算措置をしていきました。
その後、要望は出尽くし、給食費値上げ提案もスムーズに受け入れてもらうことができました。「青森県一、いや日本一美味しい給食をつくってほしい」との願いを受けて。

食に関する指導の成果が

6年間指導してきた35人のクラス。毎日戻るのは空っぽ状態の食缶。学級担任からもう少し量を増やしてほしいとの連絡があり、「大盛り!」のクラス誕生です。30人31脚の全国大会に2年連続出場し、好成績を納めるほどで、体力、学力とも目を見張るものがあり、「私たちの体は食べ物からできている」ということを実感したクラスでした。この学校の職員室はいつも給食の話題で盛り上がり、私にも居心地のいい場所になりました。

「生きた教材」となる美味しい給食を

町村合併に伴い、3つのセンターが統合。新センターの建築に当たり、今まで委託炊飯の1食炊きだったので炊飯施設を設けること、カレー皿やデザート皿を増やすなどの備品購入に助言できました。一人ひとりに合ったご飯の量を調整できる食缶方式は、より一層楽しい美味しい給食となっています。
「上野先生の給食は、やさしい味がする」と話しかけてきてくれた女の子。これからも頑張ろうと思った瞬間でした。食に関する指導と栄養管理はもちろんのこと、更なる“美味しい給食”を目指そうと思います。

ページの上へ