第50回「栄養教諭だからできる仕組み」

滋賀県守山市立守山小学校 栄養教諭・廣田美佐子

日本一の湖、Mothers Lake(母なる琵琶湖)がある滋賀県では、琵琶湖を中心とした食文化が根付いています。特に全国的にも有名な「ふなずし」は、子どもの頃は特有の芳香と酸味を苦手に感じていましたが、年齢を重ねるごとに、旨味や独特の芳香がやみつきになりました。

毎月テーマ給食に「滋賀の日」

しかし、時代の流れとともに琵琶湖の湖魚が家庭の食卓に登場することが少なくなって来ていることに危惧しています。そこで学校給食で、毎月テーマを決めた給食の日である「滋賀の日」には、湖魚を使った料理や郷土の料理を提供しています。ほかに、守山市は中山道の宿場町であることから「中山道味めぐりの日」、不足しがちな食物繊維をたっぷり取り入れた「おなかすっきりの日」や「全国味めぐりの日」、「世界味めぐりの日」など特色ある献立を実施しています。

大量調理より家庭の料理に

学校給食は大量調理ですが、献立を給食風にアレンジするのではなく、家庭の料理に近づけることにこだわって調理員と奮闘しています。特に「生きた教材としての給食」は、
1)日常に摂取する食事のモデルとなる。
2)毎日提供する望ましい食事の1食分の組み合わせや量を知り、味わって食べることの繰り返しが実践力につながる。
3)実際の食事であることから、子どもたちが家庭で話すときも具体的である。
という利点があります。このことから給食を教材として、食に関する指導の実践を行っています。

イベントで体験的な食育の集大成

本校は県内で一番大きな学校で1学年6クラスあり、授業の参画は大変です。しかし食の専門性を持った栄養教諭だからこそできる学習を仕組みたいと、日頃から次のような体験的な食の取り組みを行っています。その1つに5年生の家庭科の集大成の「野菜鍋給食」、6年生の集大成の「バイキング給食」などもあります。
食育はその場の知識に留まらず、生活習慣に浸透してこそ役に立っていくものです。子どもたちが、自分自身のことを考えて食べる力を身につけるために、教職員全員で取り組み、家庭と連携した食育を進めていきたいと思います。

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