第51回「私をかえた一言」

長野県上田市立真田中学校 栄養教諭・柳沢幸子

私の学校栄養職員としてのはじまりは「突然栄養士さんがやめることになったんだけど、代わりの人がみつからなくて困っているのでやってもらえないか」という校長先生からのありがたいお話からでした。もちろん就職が決まっていなかった私は二つ返事でやらせていただくことになりました。1年目は臨時職員として、2年目は採用試験を受け正規の職員として現在に至っています。

職員会議で「もう少し工夫を」の声

最初のうちは何もわからず、前任者の残してくれた書類をみて、深く考えず同じような献立を立て、発注するのが精一杯でした。2年目からは手作りを心がけ自分なりにおしい給食を作っているつもりでした。ところが、2校目の勤務校の2月の職員会議でのことです。給食の1年間の反省を出したところ、給食内容について「まずくはないが、調理や味付けの組あわせにもう少し工夫をしてもらいたい」という要望が上がりました。その時は「私は私なりに一生懸命考えてやってるのに。ひどい」などと憤慨したものでした。

勉強不足に気付いて心機一転

でも、いざ翌月の献立を考えるときになると何故かその言葉が思い出されました。そして改めて自分の今までの献立を振り返ると、料理の組あわせは中華と洋食が混在していたり、揚げ物が何日も続いたり、あえものの味付けもいつも同じような調味料だったり…。今思えば本当にはずかしい献立でした。
それからです。周囲の学校の先輩職員から献立表をいただいたり、直接聞いたりして、献立の組あわせやおいしく調理する工夫などを一生懸命勉強するようになりました。あの職員会議での一言のおかげで、自分の勉強不足に気付くことができました。

思いを込めた給食で食育推進

現在、私は真田中学校に勤務しています。中学校にもかかわらず、学校の特色ある教育の一つとして食育を取り入れています。10月には15時間前後を健康教育にあてる食育月間を設けるなど、学校全体での取り組みです。その中心となるのが地域の食材をふんだんに使い、「手抜きをしない、努力をおしまない、妥協しない」をモットーに、調理員さんが手作りしてくれる給食の献立であることは言うまでもありません。この献立があるからこそ、10年以上も伝統的に食育に取り組んで来られたと思います。これからもおいしい、そしていろいろな思いのこもった給食を土台にして、食の指導に取り組んでいきたいと思います。

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