第52回「山海の豊かな恵みで日本一おいしい学校給食を」

福井県越前町立朝日学校給食センター 栄養教諭・藤田法子

10年前、私が栄養教諭として赴任したのは食育推進指定の小規模校で、まだ食育という言葉に馴染みもなく、何から手をつけてよいのか手探りでのスタートでした。「栄養教諭を中核とした学校・家庭・地域との連携による食育推進」という指定内容を受け、地域との連携を突破口に奮闘する日々が始まりました。

野菜作りで食べ物に興味

食育推進には、まず食べ物に興味をもたせることだと考え(今もそれは変わりませんが)、大きな畑を借り上げ、野菜を育てるために地域の力を掘り起こしました。
地域や児童の家族から食育ボランティアを募り、教職員も一体となって野菜作りに精を出し、育てる苦労や喜び、おいしさや楽しさをみんなで分かち合いました。収穫物は学校給食で使用する他、授業や学校行事に、地域へのプレゼントに活用しました。

地域の力引き出すコーディネーター

取り組みの結果、児童は野菜大好きになり、残食はなくなり、保健室利用者が劇的に減少するなど、体と心が元気になり、指定校として十分な成果を挙げることができました。私は栄養教諭として、学校と家庭・地域をつなぐコーディネーターの役割を担いました。指導協力くださった公民館や老人会、理解ある調理員や市の食育への予算措置など、食育指定がきっかけでよい条件が揃ったのだと思います。

地場産物たっぷり海土里ちゃん献立

昨年給食センターに異動し、今度は農林水産課や農林総合事務者、地域の農産物販売所や加工所と協力しながら、地場産物の学校給食への利用拡大に取り組んでいます。「海土里(みどり)ちゃん献立」という地場産たっぷりメニューなどを取り入れながら、県内でトップの地場産物使用率を維持しています。
福井県は豊かな海と里山の恵みを使った日本一おいしい学校給食をめざしています。栄養教諭が中心となり、児童生徒の体力向上のための特色ある献立を取り入れ、給食時間の指導にも力を入れています。

伝えたい和食文化や感謝の心

学校給食をとおして和食文化や感謝の心などを次の世代に受け継いでもらいたい、ふるさとを誇れる人になって欲しい、そのためにも子どもたちの記憶に残る食指導と、おいしい学校給食をこれからも実践提供していきたいと考えています。

ページの上へ