第64回「子どもたちのために、今、すべきこと」

香川県高松市立香川学校給食共同調理場 栄養教諭・池内夕起子

この仕事を始めて今日まで、一番に考えていることは「子どもたちのために、今、自分がどうすることが最善のことなのか」ということです。

養護教諭と連携して骨密度測定

中学校籍の共同調理場(幼稚園3園、小学校3校、中学校1校)に赴任した5年前、牛乳を残す生徒が多いことが気になりました。
生徒たちに牛乳を飲む必要性を感じてもらうためには、どうしたらいいかを考え、骨密度測定を養護教諭と連携して行うことにしました。計測後には、個別に健康相談を実施し食生活の改善について話をしました。給食委員会生徒の調査や啓発もあり、牛乳の残量が他の給食の残量とともに年々、減少しています。

朝食の指導で8ポイント改善

また朝食については、毎日食べる生徒が全国平均を超えているものの、主食のみ(ジュース類を含む)の生徒が半数近くでした。そこで給食の時間での指導はもちろん、学級活動や部活動別の朝食作りの調理実習、食育通信や給食試食会での簡単な朝食の試食などを取り入れました。
さらに、共同調理場という点を活かし全小学校の学校保健委員会で、児童や教職員、保護者への朝食の調理実習や試食を通して、「おかずのある朝ごはん」の大切さの話をしました。
その結果、朝食が主食のみという生徒の割合が約8ポイント減少しました。中学校区内にある県立高校の文化祭においても、実態や取組を紹介しています。

日頃の観察から課題を発見

課題だと感じた時、何ができるか、どうすれば少しでも改善できるかを考え、実行していくことが大切だと思います。そのためには、常に児童生徒の様子を観察し、情報を収集するだけでなく、最新の栄養学等を理解しておく必要があります。講習会に参加したり、食に関する指導を行う上で有効と思う資格を取得したりするなど、資質向上に努めなければなりません。
資質を向上することで、自信をもって適切な指導を行うことができ、それが最終的には、子どもたちが望ましい食習慣を身に付けることにつながるのではないでしょうか。

目指すは「楽しい食育」

栄養教諭に求められる資質は多岐にわたります。栄養や調理技術、食品衛生に関る知識等はもちろんのこと、連携・調整力、指導力、指導に必要な専門知識、カウンセリングの技術など、時代と共に変わっていくものもあります。
これからも、今、すべきことは何かを考えながら、必要な資質を備え、「楽しい食育」を目指していきたいと思います。子どもたちの幸せにつながると信じて…。

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