第67回「美味しいと言われる給食を目指して」

鳥取県八頭町学校給食共同調理場 栄養教諭・花木由起子

学校栄養職員として勤務が12年、そのうち自分が住んでいる市で9年間、そして栄養教諭として現在の町に勤務し6年目が過ぎようとしています。

給食で笑顔を届けたい

もともと食べることに関心はありましたが、実は子どもの頃、給食と言えば、私自身とても苦手でした。『パンが全部食べられない』『肉は嫌い』『牛乳飲めない』と言って給食時間の最後まで食べていた子どもの一人でした。今ではなぜか給食は大好きで、自分がたてた献立で調理員さんがつくって下さる給食を食べ、『美味しい~』と毎日幸せになって過ごしています。
鳥取県の学校給食は、地産地消の推進に取り組んでいます。自然豊かな八頭町でも、旬の食材を取り入れた給食の提供を心がけています。
給食時間に学校に出かけ、一緒に食べながら食の細い子どもや苦手なものがある子どもたちに『一度食べてみようね』と声をかけます。そこには少しでも苦手なものが克服できるようになってほしい、という願いも込めています。魚の苦手な子どもたちも食べ方のコツを少し伝えると、得意になって、上手に食べたお皿を見せてくれます。そんな時の子どもたちの顔は笑顔できらきらしています。

大規模センターでの出会いを通して

大規模の給食センター勤務の時に、指導に出かけた中学校である生徒と出会いました。給食時間前に登校し、給食を食べて帰る生徒でした。『美味しい自慢の給食を出すからね』と声をかけただけだったのですが、訪問の時には決まって『○○栄養士さん』と言って声をかけてくれるようになりました。
また給食センターの職場体験学習で出会った生徒は、その中学校で行われた生徒フォーラム(キャリア教育の一環で社会人に学ぶという講演会)でも、私が話をさせてもらうコーナーに参加してくれて、栄養士としての私の生き方をお話ししたのを覚えています。驚いたことに数年後に再会した時は学校栄養職員となり、今は同じ立場の仕事をしています。
その頃の自分は輝いていたかは定かでありませんが、その時その時を一生懸命過ごしていたことを覚えてくれていたのかと思うと、本当に励みになります。

美味しいと言われる給食であるために

栄養士には、献立作成を中心として、食材発注・調理工程・衛生管理・食数管理・給食費の調整等と共に、食育推進の業務があります。
食育は、毎日作り上げていく給食が美味しいのが前提だと思っています。それには地元の新鮮な食材を使用し、できるだけ手づくりに近い調理の工夫、衛生管理の徹底はもちろんなのですが、調理員さんとの連携が一番大切です。献立にのせて届ける思いが、栄養士と調理員が同じであるためには、お互いに良い関係でなければいけないと思うからです。どこの勤務先でも、調理員さんとは様々な意見交換をするように心がけています。
今、目の前にいる小学生や中学生が『美味しいな』、『あの給食大好き』と感じて、心に残る給食を作り続けていきたいと思います。

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