第68回「全教職員が食育の大切さを実感」

広島県呉市立白岳小学校 栄養教諭・檜垣直美

私が初めて栄養教諭について話を聞いたのは、36年前の新採の頃でした。長崎の全国大会で田中信名誉会長が「私たちが、食の指導をするには栄養教諭にならないとだめなのです。みんなが栄養教諭になれるように日々の研鑽をつんでおきましょう」と熱く話された事を今でも覚えています。

後輩達に伝えたい先輩達の努力

今から9年前。栄養教諭になった時、夢が実現したことを喜ぶと同時に気を引き締めなければと思いました。栄養教諭制度ができるまでに多くの先輩達が一生懸命に支えてこられ、一つになって頑張って下さったお陰と知っていたからです。このことは後輩達にしっかり伝えなければいけません。
そして今でも初心を忘れず、職務を大切にしながら前向きに日々の仕事と取組み、感謝の気持ちを忘れないように頑張っています。

小中一貫で継続的な食育指導

本校では、小中一貫教育を推進していることから、小中一貫の食育推進全体計画を立て、計画・実践・反省を通して毎年見直しています。9年間を見通した食育の推進は、成長期に大切な栄養のとり方を計画的に学習でき、食育で身につけてほしい事を発達段階に合わせ継続指導することができます。そのために小中の食育推進担当者で話し合いを充実させています。
全教職員での食育研修も実施し、食育の楽しさや重要さを伝えるとともに、小中での食育の授業研究も年に2回実施しています。今では食育は大切だということを全教職員が実感しています。

食育の一環として放送も利用

毎日の給食は食育の教材となるものです。子ども達の実態から、特に給食時間の放送を工夫しています。
その日の献立が骨のある魚で残食が心配な時には、お魚天国の歌を流し魚の栄養の話や魚のクイズをします。郷土料理や世界の料理の日には、その地域の音楽を流し料理について話すなど、放送資料や教師用指導資料を活用します。
また日々の給食についての思いを伝える給食カレンダーを配布し、各クラスの子どもたちの一言が書けるスペースをとり、給食ポストに入れてもらっています。それを貼り合わせ、子どもたちの声として、コピーして調理員に読んでもらい、食育コーナーにも掲示してみんなに知らせています。
たくさんの声の中には疲れを吹き飛ばしてくれるうれしいメッセージもあります。毎年の子どもたちの声のファイルは私の宝物です。

担任が食育の状況調査で課題把握

本校は各学年4~5クラスあり給食数は930食です。児童の食育の状況を把握するため、6月の食育月間には各クラスの担任の先生に食育状況の調査をしてもらっています。
肥満・痩身傾向、食物アレルギー、偏食、早食い、食育についての担任の思いなどの内容です。調査をすることで児童の給食の食べ方等を担任がしっかり把握でき、課題を見付けられます。
調査結果を元に、日々の給食指導やランチルーム指導、偏食や肥満・痩身傾向の児童の個別指導に役立てています。本校では養護教諭と連携し、夏休み前と冬休み前の健康生活相談等の個別相談や、いきいきにっこり生活カードも実施し、継続して基本的な生活習慣の定着を目指しています。
今では赤・緑・黄色のグループの食べ物が揃った朝ごはんを食べて来る児童の割合は、82%です。食育指導の「継続は力なり」を実感しています。

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