郷土の食材を活かした献立で日本一に

今年10回目を迎えた「全国学校給食甲子園」。昨年12月6日に行われた決勝大会で、群馬県みなかみ町月夜野学校給食センターが今回の優勝チームとなりました。同所栄養教諭・本間ナヲミさんは学校給食の献立を食育の生きた教材としてとらえ、「地場の豊かな食材を知るきっかけにしてほしい」と語ります。そのために献立や調理にも工夫を重ね、子供たちの食への興味を引き出しています。

本間ナヲミさんの顔写真本間ナヲミ(ホンマ ナヲミ)
群馬県出身。高校卒業後、栄養専門学校へ。平成4年より学校栄養職員として、平成19年に栄養教諭として勤務。現在、群馬県みなかみ町月夜野学校給食センターに在職。平成27年、第10回全国学校給食甲子園に山岸丈美調理員とペアで出場し優勝。

Q:今回の優勝を子どもたちにどのように伝えますか。

子どもたちからは「毎日おいしい給食を出してくれているんだから、絶対に優勝してね」と励ましの言葉で送り出されました。優勝できたので「みんなが食べている給食は日本一の給食なんだよ」と報告したいと思います。

Q:どのようなことを心がけて学校給食を提供していますか。

みなかみ町はりんごやブルーベリーなど、果物の栽培が盛んなところです。自分たちの住む町では、そんな豊かな食材があることを児童生徒に知ってもらい、そして自分の生まれ育った地域をもっと好きになってほしい。そんな思いを込めて、学校給食に地場産物を積極的に取り入れています。
 日々おいしい給食を出すのは当然ですが、児童生徒の健康のことを考えると、魚や野菜など苦手な食材も給食に取り入れていくことも大切です。子どもたちが苦手そうなものを出すときは、少しでも食べられるよう肉やチーズなど好きな食材と組み合わせ、使う分量や味付けなどにも工夫を凝らし、「今度給食にでたら食べてみたい」と思えるような給食づくりを心掛けています。

Q:日頃の食育活動はどのようなところに力を入れていますか。

農業が盛んな地域なので「地域の食材を生かした献立作り」に力を入れています。
また、栄養バランスの優れた和食の良さを知ってもらおうと、週3回程度町内でとれた米を使った和食の献立にしています。生産者の方々、調理員さんなど、「いろいろな思いを込めた献立」を通じ、児童生徒や地域の方々にも食育活動が展開できればと日々取り組んでいます。
そのほかの活動では、学校への訪問指導はもちろんですが、給食だよりの発行、学校保健委員会での講演、保護者や一般域住民対象の試食会の開催など行っています。学校だけでなく地域の方々にも、学校給食への理解を深めていただけるよう、あらゆる機会をとらえて活動を展開しています。

Q:大会で出された献立のねらいや工夫は何ですか。

今回の献立は、県産米で作った米粉のパンを主食に、町でとれたブルーベリーをジャムにし、主菜には上州麦豚のソテーに町特産のりんごを使ったアップルソースをかけた町内産の食材を中心にした「地域の食材を生かした献立」です。ブルーベリーは季節限定ですが、1,200食分のジャムが数回作れるよう収穫時期に冷凍保存し、2学期以降の給食に出しています。これは地元の農家さんの協力があってこそ提供できるものです。根菜のミネストローネは、地元の野菜をたっぷり使い、だしは洋風だけでなく、和風のかつおだしを使うことにより、より深みのある味になり、トマトの酸味が程よく抑えられ食べやすくなりました。どれも児童生徒にはなじみのある献立で、日ごろの給食で提供しているものです。

Q:食育への思いを聞かせて下さい。

生涯にわたる健康を見据え、今、「児童生徒にできる健康教育」を考えたとき、児童生徒自身で取り組める「健康づくり」を身につけさせることではないかと思います。それは、「自分で食事作りができる」ことが一番重要なことですが、作れなくても「選んで食べる」ことができれば良いと思います。児童生徒に、日々食べている給食の献立を通して学んでほしいと願っています。

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