栄養士コラム

第167回「敦賀のおいしい魚、じっくり味わってくださいね」

倍野雅美

福井県敦賀市学校給食センター 栄養教諭

倍野雅美

「越山若水(えつざんじゃくすい)」とは、福井県の自然を表している言葉です。緑豊かな山々と若狭湾へつながる水の流れの美しさを指しています。その豊かな自然に育まれた四季折々の海の幸、山の幸は大変美味しく、私たちの食を素敵なものにしてくれます。その福井県にある敦賀市では、若狭湾でとれる新鮮な魚を、実にさまざまな人達の協力を得ながら、学校給食で提供しています。

敦賀魚商協同組合の協力を得て

1ヶ月に2種類程度、地場産の魚を使用するにあたり、敦賀魚商協同組合の担当者とこまめに連絡を取り合います。「旬を感じる事ができる魚」、「3,000食の確保ができる魚」、「児童生徒が食べやすい料理に使用できる魚」など。様々な条件を満たし、子ども達が喜ぶ給食のために、日々努力してくださっています。

敦賀市農林水産振興課の協力を得て

学校給食で地場産物を活用しやすくするために、敦賀市が補助金制度を立ち上げています。そのおかげで、伝統野菜やブランド魚である敦賀真鯛を、安価に取り入れることができています。また、養殖魚だけでなく天然魚にも補助金をつけていただき、活用の幅を広げています。

福井県学校給食会の協力を得て

福井県や敦賀市でとれる魚を、冷凍切り身や唐揚げ、魚のミンチカツや練り製品など、手軽に活用できる形で福井県学校給食会が提供してくれています。また、随時、新しい魚種や加工品が登場するため献立の幅が広がります。さらに、栄養教諭の意見をどんどん取り入れながら、新商品の開発に意欲的に取り組んでくださっています。

冷凍食品加工会社の協力を得て

福井県にある冷凍食品加工会社では、栄養教諭のアイデアを生かした地場産物を使用した加工食品の開発製造に、精一杯協力をしてくださっています。試作の段階から、細かな打合せを重ねながら、要望に応えてくれています。例えば、福井県のブランド魚「ふくいサーモン」を使用したハンバーグ作りの時には、サーモンと豚ひき肉の割合について何度も試作を重ねてくださいました。サイズについても臨機応変に何種類も準備してくださいます。これからも多くの人達とつながって協力し合いながら、子ども達においしい魚を味わってもらえるよう、がんばっていきたいと思っています。