海藻知恵袋

第4回

わかめの脂質吸収抑制作用

脂質の摂取量が適していない児童は小5で4割超え

「学校給食実施基準」を定める上で参考とされた児童に対する食事状況調査※1によると、脂質の摂取量が食事摂取基準※2に適していない児童が小学5年生では4割以上(男児42.4%、女児41.5%)であることが報告され、摂取をできる限り抑える必要があると考えられます。(図1)。
※1学校給食摂取基準の策定について(報告)
※2日本人の食事摂取基準(2020年版)

図1 脂質の摂取量が食事摂取基準の目標量に適していない児童の割合
(2010~2020年)

図1 脂質の摂取量が食事摂取基準の目標量より過剰な児童の割合

脂質の摂りすぎに注意!

脂質は重要なエネルギー供給源であり、身体を構成する重要な栄養素です。しかしながら、脂質の摂りすぎは肥満などの健康リスクを高めることが示されています。また、子どもの肥満は大人の肥満に移行して生活習慣病を発症する可能性につながりやすいため、食生活に注意することが必要です。

脂質の摂りすぎに注意

わかめで余分な脂質をカット!

食物繊維が豊富に含まれるわかめは、脂質が多い食事と一緒に摂取すると食後の血中脂質の上昇を抑えることが報告されています。

研究報告

出典:日本栄養・食糧学会誌 (2019) 72(6), 267-273

試験に参加したヒト

健康な女性9名

試験内容

乾燥カットわかめ4gを水戻ししたものを摂取した後、脂質がたくさん含まれる食事を摂取してもらい、食後の血中の中性脂肪を測定しました。わかめを摂取していない時の値と比較しました。

中性脂肪

わかめを食事と一緒に摂取した時には、摂取していない時と比較し、食後の血中の中性脂肪の上昇が抑えられることが報告されています。

脂質 が気になるメニューも海藻と組み合わせることで、美味しさそのまま、ヘルシーに楽しみましょう!

※食生活は主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。

海藻健康お役立ちレシピ

わかめと豚肉のバター醤油炒め

わかめと豚肉のバター醤油炒め

材料(1人分)

乾燥カットわかめ2g
豚こまぎれ肉30g
玉ねぎ25g
しめじ20g
小松菜15g
人参8g
にんにく1g
サラダ油1g
バター1g
2g
醤油3g
少々
こしょう少々

作り方

  1. 1乾燥カットわかめはさっと水洗いしておく。
  2. 2豚こまぎれ肉は食べやすい大きさに切る。玉ねぎはスライスし、にんじんは短冊切りにする。しめじは石づきを取り小房に分ける。小松菜は3cm幅に切る。
  3. 3にんにくはみじん切りにする。
  4. 4鍋にサラダ油を熱し、にんにくを炒める。香りが出てきたら豚肉を炒める。肉に火が通ったら、玉ねぎ、にんじん、しめじ、小松菜の順に加えて炒める。
  5. 5全体に火が通ったら、1と酒を加えて炒め合わせ、バター・醤油・塩・こしょうで味をととのえる。
エネルギー81kcal炭水化物5.1g
たんぱく質8.3g食物繊維2.0g
脂質3.7g食塩相当量0.5g

(1人分)