栄養士コラム

第156回「さまざまな経験を通して今思うこと」

八竹美輝

大阪府堺市教育委員会 指導主事

八竹美輝

小学校単独調理場の学校栄養職員として30年前に新規採用されて14年前には栄養教諭への任用替え、選択制給食の中学校現場での勤務を経て、昨年度の4月から教育委員会で指導主事として仕事をしています。またこの2年間は(公社)全国学校栄養士協議会の大阪府支部の代表をさせていただきました。さまざまな経験をさせていただいて実感したこと、考えたことがあります。

連携・協働の大切さ

仕事を始めて15年目ぐらいの時に文部科学省委託事業「栄養教諭を中核とした食育推進事業」の研究等に取り組みました。その際に栄養教諭、学級担任、学級担任以外の教職員、保護者、地域の食に関係する人々等さまざまな立場の人が一緒にそれぞれの立場でできる食育について考えて取り組んだのですが、連携・協働することによって大きなエネルギーを生み出すことを実感しました。また、連携・協働して取り組んだ事によって栄養教諭としての役割の重要性もわかりました。

不易と流行

30年前も今も「食は大切である」という伝えるべきメッセージは変わりませんが、新型コロナウイルス感染症への対応を発端に加速したICTを活用した食育等、時代の変化への対応力が必要であると感じています。専門職としての「不易と流行」を意識することが必要だと思います。

学びで視野を広め、視座を高める

仕事をしていると悩みや課題が常にありますが、仲間と知恵を出し合いながら一歩でも進むと視座が高くなり解決に向かうことが多かったように思います。 課題の解決のための知恵を出すためには常に学び続け、視野を広くしておくことも必要だと思います。また、一人で学ぶのではなく仲間と一緒に学び、一緒に成長していくと成果が倍増するように感じます。今後も仲間と一緒に学び続け、「子どもたちの未来のため、日本の未来のため」に貢献できるように研鑽を積み続けたいと思います。